インプラントは虫歯になる?メンテナンス不足で起こるトラブルと定期検診が必要な理由を解説

皆さんこんにちは、むかえ歯科・小児歯科です。

本記事では、インプラントと虫歯について解説していきます。
インプラントは人工の歯なので、お口のトラブルは少ないと考えている人が多いと思います。

しかし、メンテナンスや歯磨きを怠ってしまうと、虫歯以外の病気や異常に繋がる場合があります。

そこで今回は、

  • 定期的な検診が必要な理由
  • メンテナンス不足で起こるトラブル
  • 虫歯がある場合のインプラント治療

について解説します。

インプラントをした後もお口の健康を保ちたい方はぜひご覧ください。

監修者:迎 和生
総社市の歯科医院「むかえ歯科・小児歯科」院長、歯科医師。
地域に根ざし、子どもから大人までお口の健康をサポート。できる限り歯を残す治療や予防を手掛ける。

インプラント自体は虫歯にならないがメンテナンスは必要

結論からお伝えすると、インプラント自体は虫歯になりません
そもそも虫歯とは、細菌がお口の中の糖質から酸を作り、歯のエナメル質を溶かしていく病気です。

インプラントは人工的な歯です。
そのため、虫歯になることはありません。

しかし、歯磨きや定期的な検診は必要です。
次の章では、インプラントのメンテナンス不足で起こる具体的なトラブルを解説していきます。

【虫歯以外も】インプラントのメンテナンス不足で起こるトラブル4選

インプラントのメンテナンス不足で起こるトラブルは、以下4点です。

  1. インプラント周辺の虫歯
  2. 歯周病
  3. インプラントが折れる・取れる
  4. 腫れや出血

各項目について詳しく解説していきます。

【インプラントのトラブル1】インプラント周辺の虫歯

インプラント自体は虫歯になりません。
しかし、周辺の歯が虫歯になる可能性があります。

インプラントは人工物ですが、天然歯と同じように汚れます。
つまりインプラントに歯垢がつけば、隣の歯との境目にも歯垢がついてしまうということです。

そのため、歯磨きをおこたると周辺が虫歯になってしまいます

▼虫歯の段階について詳しく知りたい方はこちら▼
>>【早期治療がカギ】虫歯には段階がある?進行状況別に治療内容を紹介

【インプラントのトラブル2】歯周病

歯周病とは、歯と歯茎の間で炎症が起こる病気
主な原因は、ブラッシングがきちんと行えていないことです。

歯周病が悪化すると、最悪の場合インプラントが抜け落ちてしまう場合もあります。
毎日の歯磨きが重要になってくるので、ていねいなケアを心がけましょう。

▼歯周病の原因について知りたい方はこちら▼
>>歯周病の原因は2つ!症状や治療方法、予防法まで徹底解説

【インプラントのトラブル3】インプラントが折れる・取れる

インプラントが折れたり、取れたりする主な原因は、以下の通りです。

  • 人工歯がインプラントにしっかり連結されていない
  • 顎の骨と結合していない

そのため、治療を受ける際には、信頼できる歯科医院を選ぶことが大切です。
インプラントの症例が多かったり、よい面だけでなく治療後の注意点なども説明してくれたりする歯科医院を選択しましょう。

なお、インプラントは歯周病で抜けてしまうこともあります。
そのため、歯磨きや定期健診など、普段のメンテナンスも重要です。

【インプラントのトラブル4】腫れや出血

インプラントでは、歯茎を切開します。
手術後に腫れや出血が見られる場合がありますが、ある程度時間が経つと、症状が落ち着くケースが多いです。

一方、どんどん悪化しているのであれば、別のトラブルが起きていると考えられます。
腫れが増したり、出血量が増えたりなどしていれば、早めに歯科医院へ症状を診てもらいましょう。

▼歯茎の膿や腫れについて知りたい方はこちら▼
>>【自然治癒は難しい?】歯茎の膿が出る原因5選!治療法や応急処置の方法を紹介

虫歯があってもすぐインプラント治療できるかはケースによる

こちらでは、虫歯がある場合のインプラント治療の可否について、以下のケース別に解説します。

  1. 根に炎症を起こしている場合
  2. インプラント治療をしない歯が虫歯の場合

「虫歯があってもインプラント治療を受けたい」と考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

【ケース1】根に炎症を起こしている場合

インプラント治療を検討するほどの虫歯は、歯の神経が菌に侵されており、根の部分に炎症を起こしている場合が多くあります。
根に炎症を起こしていれば、抜歯後1か月程度炎症が治まるのを待ってからインプラント治療を行います

一方、痛みや腫れ、化膿などない場合は、抜歯と同時にインプラント治療に入ることもあります。

【ケース2】インプラント治療をしない歯が虫歯の場合

インプラントをしない歯が虫歯の場合は、先に虫歯の治療を行います。

インプラントを埋め込んだ周辺が、細菌感染を起こす恐れがあるためです。
結果、インプラントが抜け落ちてしまうことも考えられます。

なお、虫歯の大きさや症状の進行具合によっては、インプラント治療と並行する場合があります。

「やらなきゃよかった」を防ぐインプラント後のメンテナンス方法3選

インプラント自体は虫歯になりませんが、メンテナンスをしなければお口のトラブルが発生します。
強い痛みを感じたり、再度治療をおこなったりすれば「インプラントをやらなきゃよかった」と後悔してしまうかもしれません

こちらでは、インプラント治療後のメンテナンス方法を3つ紹介します。

  1. 定期健診を受ける
  2. 毎日の歯磨きを徹底する
  3. 健康管理をする

順番に見ていきましょう。

【インプラント後のメンテナンス1】定期健診を受ける

インプラントの寿命を長くするためには、歯科医院で定期健診を受けましょう
トラブルの早期発見が期待できます。

なお、インプラントのメンテナンスでは、主に以下の内容を行います。

  • インプラントや人工歯の状態確認
  • 噛み合わせチェック
  • 歯磨き指導

定期健診の目安は、3ヶ月に1回のペースです。
とはいえ、あくまでも目安なので、頻度については治療を受けた歯科医院と相談して決めましょう。

▼インプラントのメンテナンスについて知りたい方はこちら▼
>>【長持ちのため】インプラントはメンテナンスが必要!主な方法や引っ越した際の対処法を解説

【インプラント後のメンテナンス2】毎日の歯磨きを徹底する

インプラント後のトラブルを避けるには、毎日の歯磨きが重要です。
お口のなかに汚れが残らない状態を保つことが求められます。

歯磨きは、1日3回を意識して行います。
特に、就寝前は10分以上を目安に念入りにブラッシングしましょう

【インプラント後のメンテナンス3】健康管理をする

インプラントを長持ちさせるためには、健康管理が求められます。
病気によっては、インプラントの状態が悪化する場合があるためです。

たとえば、糖尿病や骨粗鬆症などは、歯周病になる可能性を高めます。

さらに、喫煙やストレスなどは、体の免疫力が低くなる原因になります。
細菌に感染しやすくなり、口内が炎症を起こす場合があります。

インプラントの寿命を延ばすには、食生活や生活リズムなどを整え、健康管理をすることが重要です。

インプラントと虫歯について心配ごとがあれば歯科医院へ

インプラント自体は虫歯になりません。
しかし、トラブルを防ぐためには定期的な検診や毎日の歯磨きが重要です。

インプラントや虫歯について心配なことがあれば、歯科医院へお気軽にご相談ください。

※コラムをご覧いただいた方からのご連絡が増えており、治療が必要な方のお電話が繋がりにくくなっています。

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